パルムのような心

フリーのシンガーソングライターで活動しています。好きなことをやってなりたい自分になることが夢です。

「死んで」「殺す」という言葉の破壊力

今回は東京で起きた最初の"事件"についてです。

当時のことを詳しくメモに残していたので、それを見ながら書きたいと思います。

 

各手続きやバイト探しと並行して、東京にほとんど知り合いがおらず音楽の繋がりがなかった私は、SNSを通じて音楽に関わる人とコンタクトを取ろうと模索し、とあるサイトで歌のオーディションの募集があり、受かった人は大きい会場でライブができるという内容を見つけました。

 

歌の技術もライブの経験もなかったので、受かりたいというよりは一つの経験としてやってみるのも良いかと思い、オーディションを受けることにしました。

今まで何度もカラオケで歌って好きだった中島みゆきさんの『空と君のあいだに』を歌い、その場で主催者数人にアドバイスをもらってその日は終了、という流れだったんですが、主催していた音楽事務所の社長(と名乗る)Aさんよりオーディションを受けた皆へ、音楽活動の悩みや相談を聞くということで、それぞれ日程を合わせて再度会うことになりました。

 

約10日後、新宿の某カフェにてお会いしました。

"社長"と一対一だったので、それなりに緊張して行ったのですが、序盤から、今現在どんな活動をしているのかということを上から目線で荒い口調で質問攻め。

そこからAさんの事務所のHPを見せられながら、うちの事務所に所属すればここまで出来るんだぞ、こんな凄い人と一緒に音楽やってるんだぞ、というような自慢がしばらく続きました。そしてプロになるにはどうすれば良いかということを紙に書いて説明され、私が今後どういう活動をしていきたいかを話した後に

 

「お前馬鹿じゃねえの?」

「死んで」

 

と繰り返し言われました。

この時点で私は完全に委縮。Aさんの言う事に対してノーを言えない状態となりました。

 

「俺の事務所に所属するか、しないか、選択肢は2つだ」

 

と聞かれましたが、もうパニック状態な訳です。会う前から所属する気なんて全くなかったですし、第一、目の前にいるAさんに恐怖しか感じなかったので、嫌に決まっています。私は勇気を振り絞って「所属はしません」と答えました。すると、

 

「本気でプロになる気がねえんなら今すぐ地元に帰れ」

 

と言われました。あまりの恐怖で何も言葉出てこず黙っていたら手招きをされ耳元で、

 

「帰んなかったら殺すよ?」

 

止めの一発でした。「殺す」という言葉を言われて頭が真っ白になり、小声で「はい」としか言えませんでした。

 

「今回はそれで許してやるよ」

 

と言われ、私は逃げるように店から出ました。

 

これが、一連の流れです。

後でAさんの名前や事務所名を検索してみると、見事に悪評ばかり。納得しました。内容を見ると私とほとんど同じ状況になった人が沢山いて、こういう人なんだと思うことが出来ました。

 

Aさんの目的は"オーディション"を通じて"自分の事務所に所属させること"であり、それは優れたアーティストを輩出したいからではなく、"アーティストからお金を巻き上げる事"が目的だという事も分かりました。

こんな人が音楽を利用して人を傷つけお金を稼いでるということを知って、とても悲しく、絶対許さないという気持ちになりましたが、未だこの人は何の制裁も受けず生きているようです。(当時の事務所はなくなったみたいですが)

 

今だったら冷静に、「何でよく知らない人に死んでとか殺すとか言われなきゃいけないんだよ!!!」と思えますが、純粋な気持ちでこれから頑張ろうと思っているときに言われると、ただ辛い記憶として残るだけです。散々貶されて、何も得るものはありません。

 

同じような被害者がこれ以上増えないようにという意味も込めて、この記事を書きました。